松本人志、安田純平氏解放に苦言 「喜ばしいことだがジャーナリズムならなんでも通る」
28日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)では、シリアで3年4ヶ月拘束されていた安田純平氏の帰国を取り上げた。
■機内インタビュー映像が流れる
番組では、25日に帰国した安田氏が、飛行機の中でインタビューした映像が流された。
拘束していたのは国際テロ組織「アルカイダ」傘下の「ヌスラ戦線」を前身とするイスラム過激派の反政府組織「タハリール・アルシャーム機構(HTS)」と見られるが、拘束していた組織は自身の組織名を直接名乗らず、ヌスラ戦線であることは否定していた、という。
釈放されるとは何度も言われていたが、幾度も言いがかりによってキャンセルされており、今回の釈放に関しても「本当に釈放されるのだろうか」の疑念が強かったそうだ。
■自己責任論と日本政府の対応
安田氏の解放に対して、政治学者の三浦瑠麗氏が、「自己責任論」について語り始める。
「メディアやツイッターでは自己責任論が出てきていますが、本来政府とはそれがどんな国民であったとしても海外で拘束された時に救出する責務がある。自国民を守るのは、国家にとっての基本中の基本である義務。
ただ、その自己責任論が出てきた背景として、ここまで危険な地域に入って数時間で捕まってしまったことがある。あるいは、彼自身が機内で話した言葉の中で、『日本政府が動いて解放されたと思われたくない』との趣旨の発言がありました。
もともとジャーナリストは、政府の邪魔になるようなこともして、真実を暴く為に政府の来てほしくない危険地域に情報を取りに行くもの。なので、政府の邪魔になるのは全然構わない。
そんなワイルドな職業をしている人に助ける価値自体はあるんだけども、彼は牢獄にいて、話を聞いた自身を拘束していたテロリストもペーペー。つまり、彼は自身が助けられる背景を何も知らない。
今の時点の彼の言い分を壮大なストーリーにするのはちょっと違う。自己責任論もおかしい。彼の機内の発言を指して日本政府を批判するのもおかしい。彼は機密を知っているわけではない」
ジャーナリストは危険地域に取材に行くものであり、政府はそんな存在であっても自国民である以上は守る義務があるべき、との主張だ。