思わぬ目撃者…女性ひき逃げ死亡で犯人逮捕 タクシー運転手の記憶力に「尊敬する」の声
埼玉県越生町(おごせまち)の県道で27日に女性がひき逃げされて死亡した事件で、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで熊谷市の行政書士の男(74)が逮捕された。
その逮捕に至る過程には、ある目撃者の存在があったのだ。
■車種とナンバーを記憶
逮捕容疑は27日午後7時ごろ、越生町の県道で乗用車を運転中に左前方の路側帯にいた女性(75)をはねて死亡させ、救護措置も取らずに現場から逃走した疑い。
この時、行政書士の後ろを一台のタクシーが走っていたのだが、そのタクシー運転手が容疑者の車のナンバーの一部と車種を覚えていたのだ、これにより、犯行を割り出すことができたという。
現在、男は「記憶が薄れていて、よく分かりません」と容疑を否認しているとのこと。
■「お手柄すぎる」と称賛の嵐
このタクシー運転手の行動や記憶力に、ネットからは「尊敬する」「勇敢」など多くの称賛の声があがっている。
・タクシーの運転手さん、お手柄すぎる。こういう勇敢な人が増えていってほしい
・車種とナンバー覚えること自体はそんなに難しくないと思うけど、ひき逃げ事故を目撃する非常事態なのに、ちゃんと記憶してたのがすごい
・普通は、事故に気を取られて犯人の車の情報なんて覚えていられないと思う。本当に尊敬
・タクシーの運転手さんは無愛想な人が多いなんて思ってたけど、こういう素敵な人もいるんだね。なんか見方が変わった
■容疑者の言い訳にネット絶句
タクシー運転手に称賛が集まる一方、容疑者の言い訳にはネットも呆れているようで、「ありえない」「廃業しろ」などと批判の声が相次いでいる。
・人ひいといて「記憶が薄れていて」って、ありえないでしょ。人格が破綻してるとしか思えない
・そんなことも覚えていられない人が行政書士なんか務まる訳ない。絶対に嘘ついてる
・人の命を何だと思ってるんだろうか。やってしまったことは取り戻せないんだから、自分の非を認めて猛省すべき
・都合良く記憶がなくなる高齢ドライバー。そんなことなら行政書士も廃業しろ
目の前でひき逃げ事故が起こるという予想だにしない出来事の中、冷静に犯人の情報を記憶したタクシー運転手。咄嗟の判断で、これほど落ち着いた行動を取ることはなかなか難しいだろう。
容疑者の薄れた記憶がはっきりし、事件の全貌が明らかになることを願いたい。