ヤフージャパンとLINE運営会社が統合 トップページに変化が…
「Yahoo! Japan」「PayPay」「出前館」などのネットサービスを展開するZホールディングス株式会社(以下ZHD、旧ヤフー株式会社)は1日、「LINE」を運営するLINE株式会社との経営統合が完了したと報告。
ライバル関係から一転して経営統合へ…どんな思惑があったのか同社の川邊健太郎社長、LINE側から合流した井澤剛取締役が記者会見で語った。
■2023年度に2兆円の売上収益
今回の統合により、ZHDの既存サービスにLINEのコミュニケーション力や、蓄積してきたデータ、AI技術などをかけ合わせながら、新たなサービス展開を見込んでいる。
投資は5年間で5,000億円、人員は5,000人増を計画。同時に2023年度の売上収益は2兆円、営業利益は過去最高益となる2,250億円と高い目標を挙げた。
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■GAFAとの差
米国のIT大手Google、Amazon、Facebook、Apple(GAFA)は新型コロナウイルス下、着実に業績を伸ばした。新生ZHDは、いかにそこに食い込み存在感を示せるかが鍵になる。
川邊氏は「世界レベルで見た時、(GAFAとの)基本的な体力の差はむしろ開いた。一方で、コロナ禍の中でYahoo!もLINEも色々な新サービスを展開してきた。日本においては我々のサービスのほうがよくやっていると思っている」と説明。
「今後重要なのは2つ。1つはローカルに根差した対応力、もう1つはGAFA、BAT(Baidu、Alibaba、Tencent)より、グループ全体の守備範囲が広いということ。検索、Eコマース、金融、決済、そして親会社のサービスまで入れると携帯電話まで扱っている。グループの総合力を活かす」と気を吐いた。
■2大ニュースサイトの行方
出澤氏は、「ユーザーから見ると、サービスの提供会社は関係なく、ユーザーにとって便利かどうかが重要。日本のユーザー、さらにはアジアのユーザーの困っている事柄にしっかり向きあって、圧倒的なサービスを展開していきたい」と語った。
1日からYahoo!JapanトップにはLINEキャラが早速お目見え。コラボ感を演出している。一方で、両者の看板サイトであるYahoo!ニュースとLINEニュースの統合はあるのか。
その問いに川邊氏は「コンテンツの統廃合については、予定していない。サービスの議論は何度もしてきたが、ユーザー属性が補完的というか“混ぜるな危険”といいますか、棲み分けが起きているので、このままやっていこうと思っている」と回答。
ただ、そのほかのサービスについては今後も協議を重ねていくとした。