怒涛の終盤へ『モンテ・クリスト伯』翻弄される復讐のターゲットたち
ディーン・フジオカ演じるモンテ・クリスト・真海が、かつて自らを陥れた者たちに復讐を仕掛けていく『モンテ・クリスト伯―華麗なる復讐―』(フジテレビ系)。
今夜10時より、いよいよ終盤となる第7話が放送される。
多くの登場人物が、真海が張り巡らせた罠に絡め捕られている中、改めて真のターゲットである3人――南条幸男(大倉忠義)、神楽清(新井浩文)、入間公平(高橋克典)を軸に、その包囲網を振り返っておこう。
■南条幸男もう一つの罪
密かに思い続けるすみれ(山本美月)を手に入れたいと願い、親友だった無実の柴門暖を陥れるために匿名の通報をし、入間の保身に利用させるきっかけを作った幸男。しかし、幸男の罪はそれだけではなかった。
香港でまだ売れない俳優時代、目をかけてくれた人気俳優ショーン・リーを裏切り、自らの借金を帳消しにするために香港マフィアのヴァンパを留守中に引き入れ、盗みの手引きをする。不幸にもその最中に帰宅したリー一家はヴァンパに襲われ、夫妻は殺され、娘・エデルヴァは連れ去られる結果に。
真海は、幸男を殺したいほど恨んでいるエデルヴァ=江田愛梨(桜井ユキ)をマネージャーとして送り込み、復讐の準備を着々と進めてきた。
香港のタブロイド紙に愛梨が持ち込んだショーン・リー一家失踪事件の情報は、ヴァンパに幸男が裏切ったと思わせることに成功。
もう一つの罪も、幸男の人気俳優としての地位を脅かすものであり、幸男が持ち込んだ情報ではないと納得はするが、その後、捜査が進んでいることを知ったヴァンパは幸男の家に乗り込み、すみれを捕らえる。
この先、幸男に訪れる「死よりも残酷」な結末が、どういったものになるのか――。
■神楽清が犯した失敗
次期船長の座を奪われ、自らを慕う後輩を陥れるよう幸男に吹き込み、暖の母・恵(風吹ジュン)を孤独死に追いやって、その土地取引を皮切りにのし上がってきた神楽。
国有地取引をなんとしても自分のものにしたい神楽に対し、真海は神楽エステートのライバル会社、五蓉不動産に幸男を起用させ、不利な状況に追い込む。
神楽は真海の口車に乗り、再び自分にとって邪魔な存在になった後輩――幸男の失脚を画策することで、ますます真海の術中にハマっていく。
ただでさえもう一人のターゲットである入間の元愛人・留美(稲森いずみ)を妻に持ち、そちらからのハレーションも大きい要素を持っている上に、神楽はさらに大きな負のカードを引く。
真海が握っている幸男の悪事の証拠を手に入れるため、かつて暖が陥れられることを知りながらその状況を見過ごしにし、恵の孤独死を招いたもう一人の人物――寺角類(渋川清彦)を引き入れたのだ。
入間と留美がかつて遺棄した息子・安堂完治(葉山奨之)は、寺角と共に服役していたこともあり、真海が仕掛けたさらなる「化学反応」でこの二人が結託してしまう。
死んだと思っていた息子であることを知った留美は、安堂を救いたい一心で、二人が真海の別荘へ盗みに入っている最中に踏み込む。そこから、盗みの途中で留美を強姦しようとした寺角と安堂が揉み合いとなり、寺角は安堂に刺された。
幸男の情報は手に入らず、母としての強さで凄みを増した留美に「お金ちょうだい」と言われ、かなりガッツリ持っていかれそうな状況だが、果たして――。