松屋、話題の「オマール海老」料理 確かなウマさの一方で明らかな短所も
松屋に登場した新メニュー「オマール海老ソースのチキンフリカッセ」がネットで話題になっている。
牛丼チェーンでは奇跡レベルに近い「オマール海老」を食材に使った料理と聞き、記者は松屋に突撃してみた。
■W定食は1,130円
まずこのメニュー、松屋公式いわく「テストメニュー」であり、全国52店舗限定での先行リリースであるという。
九州全土では福岡県内の2店舗(中洲店、糸島店)だけ、東北地方では宮城県のたった1店舗(仙台中央店)といったように超レアなメニューで、一番取り扱い店舗数が多い東京都内でも18店舗であり、郊外の店舗に集中している状況だ。
対象店に移動し、券売機に表示されたのは「オマール海老ソースのチキンフリカッセ定食」。この店では税込790円だったが、ネットでは830円と紹介しているユーザーもあり、店舗ごとに値段を変動させているようだ。
定食には味噌汁、生野菜、ライスが付く。他の定食メニューよりおよそ200円ほど割高であり、量を倍増できるW定食は1,130円と、松屋ではまあ見ない4桁の大台をあっさりと突破する高級メニューだとわかった。
現在はキャンペーンで「ごはん大盛り」無料。これはお得と感じ、W定食のごはん大盛りを注文。
ここでトラブル。本来1,130円のはずが、後々領収証を見るとなぜか1,190円の表示。後日同店に問い合わせしたところ、券売機エラーの可能性があるという謝罪され、返金対応に応じると説明があった。これも期間限定メニューゆえのミスなのだろう、真摯な対応に感謝し先に進みたい。
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■「オマールのかけら」に感動
まずは今回のメニューについて解説したい。フリカッセとは、フランスの家庭料理で、具材を生クリームベースのソースで煮込んだもの。松屋の新メニューは、表面を軽くグリルした鳥もも肉を濃厚なソースに絡めて仕上げており、そのソースにオマール海老のエキスが詰まっている。
海老の身から抽出されたエキスが深いコクと香りを生み、玉ねぎなどトロトロに煮込まれた野菜、さらにはホワイトソースがチキンと合わさり、松屋にいることを忘れてしまうほどリッチな味わいを完成させていた。
ソースは粘度が高く、チキンに絡み「まくって」おり、具材とともにソースを食べているという感覚。本場のフリカッセは食べたことはないが、これが松屋っぽいアレンジのように感じ優しみを感じた。ご飯がガンガン進むウマさだ。
そしてソースをじっくり見つめると、時折「オマール海老のかけら」であろう赤い身が潜んでいるのに気がつく。さすがに身の塊とはいかないが、たしかにこれはかのオマールに間違いなかった。まるでザルですくった砂利の中から砂金を見つけた時のような感動がある。