小池百合子都知事、ここにきて「マスク外す」ことを強く推奨する理由
19日、東京都の小池百合子都知事が定例会見を開催。同日午前0時をもって全ての休業要請と他の道府県への移動自粛要請を終了したことに加え、新型コロナウイルス感染“第2波”への備えをしっかりするよう警戒を促した。
その中で今夏の暑さ対策にも言及し、「マスクを外す」ことも重要だと語った。
■モニタリング指標の見直し
5月中旬から新型コロナウイルスの新規感染者数が落ち着きはじめていた東京都。1日の新規感染者数が10人台や20人台を行き来していたが、感染予防をしっかりせよという警告「東京アラート」発令の効果も薄く、6月18日には41人、19日には34人と再び増加傾向に転じており、予断を許さない状況が続いている。
知事の定例会見では冒頭に新規感染者数や入院患者数など、休業要請の緩和をジャッジする「モニタリング指標」の状況に触れるのが通例になっていたが、そんな状況にも関わらずもろもろの自粛要請を解除したこともあってか、この日の冒頭発言ではほぼ触れることがなかった。
記者からの質問でようやく「現在は、第2波の兆候をいかに的確に把握していくかということが重要。新たなモニタリングの項目や、その考え方について、医師、感染症や感染症疫学などの専門家から意見をもらい再調整しているところ」と言及。これまでの基準を見直し、新たな判断基準を今月末までに作ることを明かした。
■「マスクオフde休憩を」
また夏に向け、暑さ対策についても注意事項を述べた小池都知事。
「引き続きマスクの着用はお願いいたしますが、気温や湿度の高い中でのマスクの着用というのは脱水などを引き起こしやすくなるため、注意が必要」と述べた上で、周囲と十分な距離を確保できる場合はマスクを外すことを推奨する「マスクオフde休憩を」という造語を公表した。
いわば常にマスクを着用し続けることは猛暑の中では危険行為であり、状況を見て適宜外し休憩しようという主旨である。
■「マスクを外すことも大切」
また小池都知事は大人だけでなく、これは学校生活を送る子供たちにも重要だと説いた。
「夏季についてはマスクを外すことも大切。天候、気温の状況によって、子供同士の間で十分な距離を保ち、換気などに配慮しながらマスクを外す。登下校時など、屋外においても一定の距離を確保できるならば外しましょう。これが(コロナ対策の)夏編と考えていただければと思います」と「ウィズコロナ」、つまり新型コロナウイルスと共生する段階に入った今夏の過ごし方だと説明している。