兵庫県姫路市立小学校で2017年8月に、当時臨時講師だった20代の男性が、同僚教諭からの暴言や暴行などを理由に退職していたことが取材でわかった。しらべぇ編集部は、姫路市教育委員会などから話を聞いた。
■会食の席で…
教委によると、2017年8月27日夜の同僚教諭との会食の際、臨時講師が、同僚の30代の男性教諭から「1回、死んでこい」などと暴言を浴びせられたという。また、別の女性教諭は、講師を拳で殴った。同28日に校長に被害を訴えて、同29日に関係教諭に聞き取りを実施。
その後、校長は同30日に講師の父親と2度面談し、教委もこの事実を把握した。同31日には講師から退職の申し出があったため、教委は慰留したが、退職することに。
教委は、当時、男性教諭が暴言を浴びせたことを把握したが、教諭がすでに謝罪しているなどとして、当事者からの聞き取り調査は行っていなかった。
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■頭を鍋に突っ込もうと…
学校関係者によると、中堅教員らは「面白いことを言え」「(ビールを)もっと飲め」などと強要し、男性の頭をつかんで鍋に突っ込もうとしたという。
講師は、以前から、職場で無視され、また児童に対して自分を中傷する言葉を言われるなどの行為を中堅教員らから受けていたと訴えていた。
男性はこうした行為の影響で心療内科に通い、2017年6月には一時休職もしていた。教委は、一連の行為について改めて事実関係を調査することにしている。
■「深くお詫び申し上げる」
教委は、取材に対して、
「臨時講師には心身に、心身にご負担をおかけしてしまったことを深くお詫び申し上げる。また、本市教育への信頼を損なうものであり重く受け止めている。今後は、再発防止に努め、信頼回復に向けて全力を尽くしたい」
と述べた。具体的には①校長会において再発防止策について指示し、各校において校内研修を実施する②実態把握のための全校調査について、実施に向けて検討するという。