自分が受けた仕打ちに対し、恨みをもってやり返す「復讐」。その歴史は長く、古来より世界中で文学や伝承のテーマにもなっているものである。
■文学から呪術まで
日本では、昔話として今も語り継がれている『かちかちやま』や『猿蟹合戦』などの復讐譚が定番だろうか。また文学では、平安時代に書かれた『蜻蛉日記』。藤原道綱母が夫への恨みを綴った復讐の書とも言われているものだ。
呪術では、恨みのある相手へ復讐の呪いをかける「丑の刻参り」。形代を用いた呪いと思われるものは、それこそ奈良時代からの説もあり、人間の心の変わらなさを感じさせる。
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■約2割が「復讐した」
そこで、しらべぇ編集部が、全国10~60代の男女1653名を対象に調査したところ、「人に復讐をしたことがある」人は、全体の17.3%。
男女別では、男性は18.6%、女性は16.1%と、男性のほうが2.5ポイント高い結果。ほぼ同率ではあるが、男性のほうが仕事などで日々苛烈な戦いをしている人が多いイメージ。そんななか復讐という事態になる人もいるのかも。
■10代男性が突出
さらに男女年齢別で見ると、10代男性が一番の高ポイントで37.0%。
10代男性は、友人同士仲良く遊ぶ年代のイメージなので意外ではあるが、若さゆえに人間関係がスムーズにいかず復讐という形になることがある可能性も。年齢を重ねるごとに、人と揉めないように上手くなっていくのかもしれない。そんな傾向があらわれたのだろうか。
人間関係のなかでは、どうしても理不尽で恨まずにはいられないことも出てくるだろう。しかし「人を呪わば穴二つ」という言葉があるように、自分も傷つく可能性も。度合いによるが、できることなら復讐までいかないように恨みを消化する術を身に付けたいものだ。