ニジマス放流による生態系への影響が物議 じつは外来種だった身近な生き物5選
群馬県太田市が、今月1日、市役所の西側を流れる八瀬川にニジマス約1,000匹を放流して物議を醸した。
しらべぇ編集部の取材に対して太田市役所は、「川ではあるが魚が外に出られないよう工事している。群馬県から放流の河川占用許可も得ている」と回答しているが、このニュースに対して「ニジマスが外来魚だったのか」という声も多く見られた。
■「侵略的外来種ワースト100」に指定
ニジマスの原産地は、カムチャッカ半島、アリューシャン列島、北米大陸の西岸だが、日本でも釣り堀のほか河口湖など自然の湖でも釣りの対象として広く親しまれている。
しかし、日本生態学会が定めた「日本の侵略的外来種ワースト100」、国際自然保護連合が定めた「世界の侵略的外来種ワースト100」にともに選ばれているだけでなく、かつては要注意外来生物と呼ばれていた「生態系被害防止外来種(産業管理外来種)」にも指定されている。
放流された地域でイワナやヤマメ、オショロコマといった在来種と競合。一方で、国内でも数多く養殖され、養殖魚を地域ブランド化しているところも。また、ニジマスの他にも身近な生物がじつは外来種だったりもするのだ。たとえば…
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①ドバト
日本で一般的に鳩といえば、灰色のこの鳥をイメージする人が多いだろう。都会のビル街や公園、神社仏閣などでも多く見られるが、日本の在来種ではなく、中近東や南欧、北アフリカなどの乾燥地帯に棲むカワラバトが原種。帰巣本能を活かして伝書鳩としても利用されてきた。
古代エジプトではすでに家禽化されており、日本には飛鳥時代にはすでに移入されていたと考えられている。糞害などの問題があり、日本の侵略的外来種ワースト100に指定されている。