海外でも容認されない森会長の感覚 「性差別主義者に五輪トップが務まるのか」
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長がJOC臨時評議員会で放った、女性に関する問題発言。
その後に記者会見を開き謝罪はしたものの、辞任を求める声が上がっていることに関しては、きっぱりと否定した。だがその発言は、「スポーツの感動を通して誰もが心を一つに」といった大会スローガンの価値を下げてしまった感がある。海外でも、政治家かつ五輪の会長としていかがなものかというバッシングの報道で、沸いていることがわかった。
■「性差別主義者」とバッサリ
「女性は会議で長く話しすぎるため、女性の多い会議は時間がかかります」と発言した森会長。今、海外の主要メディアの多くが、そんな森氏を「sexist(性差別主義者)」と表現し、「女性の存在をannoying(アノイング)と言った」などと、厳しい批判と共に伝えている。
アノイングとは、例えば母親や妻に小言をいわれた子供や夫が感じる、面倒くさい、ウザイ、イライラする、鬱陶しいといった感覚だ。
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■過去に触れた『ワシントンポスト』紙
親族の女性たちからも非難されたといい、4日に謝罪会見を開いた森会長。だが、陳謝とは言えないその雰囲気について、『ワシントンポスト』紙は「時おり微笑みを浮かべていた」と報じている。
また、首相時代に指定暴力団の会長一家との会食が暴かれ、支持率が一桁まで低下して就任わずか1年で辞任したこと、さらに1969年の選挙運動で地方を回った際、農家の人々がサッと家の中に入ってしまう様子を「エイズかなんかが来たみたいに思われて」などと発言し、強い批判を浴びたことにも触れている。