体重197キロのゴリラに押し潰され… ベテラン女性飼育員が重体
スペイン・マドリードにあり、長きにわたり人々に愛されてきた大型の動物園で、このほど極めて悲劇的な事故が起きた。体重が200キロ近くあるゴリラが女性飼育員を襲い、瀕死の重傷を負わせたという。
■ゴリラがいきなり攻撃
マドリード市のカサデカンポにある、総面積20ヘクタールの巨大なマドリード動物園・水族館。この動物園エリアで27日午前10時頃、29歳のオスのゴリラ「マラボ」がベテラン飼育員の女性を急襲した。
196.8キログラムの体重で押し潰すなどし、女性飼育員に瀕死の重傷を負わせたマラボ。暴徒と化したこのゴリラを鎮静させるにあたっては、獣医が麻酔薬入りダート(矢)を銃で放つしか方法はなかったという。
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■胸部と頭部に重傷
女性飼育員はマドリッドの大きな病院に救急車で搬送されたが、脳挫傷および肋骨数本の骨折を伴う胸部の外傷は深刻で、助かる可能性はわずかだと伝えられた。ほかに腕の骨2か所を骨折しているという。
動物園は現在ゴリラのエリアを一時閉鎖しており、当局の調査に協力するとともに「飼育員の回復を祈りたい」と声明を発表している。