小池都知事、GoToキャンペーンに慎重な姿勢 「よく考えてもらいたい」
新型コロナウイルスの新規感染者数が増加していることを踏まえ、東京都の小池百合子都知事は15日、緊急記者会見を開いた。現在の感染状況について「感染拡大警報にある」との認識を示し、「Go To キャンペーン」については、慎重な姿勢を示している。
■PCR検査、現在は1日6,500件
7日間平均における接触歴不明の感染者数が77.3人にのぼり、小池都知事は、仮に4週間この数値が続くと、16倍に拡大する恐れがあると警告。専門家から「感染が拡大していると思われる」との見解を示されたという。
今後は、「積極的な検査を受けつつも、感染拡大を抑制」「地域の実情を踏まえたピンポイント対策」「年齢層、業態に応じたきめ細かい対応」の3本柱で感染防止策を徹底していくとし、PCR検査数を現在の1日6,500件から、大学などの研究機関を活用することで1日1万件に拡充していくと誓った。
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■「対策を遵守していない店の利用を避けて」
会見の中で、「ウィズコロナ(コロナと共生)社会にふさわしい生活を加速化させていく」と強調した小池都知事。
都民に対し、感染対策を徹底していることを示す「感染防止宣言ステッカー」が掲示されていない飲食店の利用を控えるよう求めた。
■「Go To キャンペーン」については…
22日から開始される、国内産業を支援する目的で、旅行や飲食に積極的な消費者に割引補助を行う「Go To キャンペーン」に対して、全国各地の自治体トップからは、感染拡大中の現段階において実施するべきではないといった声が根強い。
小池都知事は「都内においても、観光産業のほうは厳しい状況にあり、夏休みを狙った実施だとはわかる。国の政策だから、(延期や中止するかどうか)方法は国に考えてもらいたい」としつつも、「無症状の方が感染を広げる恐れがあり、都民には都外への不要な外出は控えてもらいたい。よくお考えになるべきかと思う」と、都民へ呼びかけた。