渋谷・老舗古着屋の閉店理由に新型コロナの影 オーナーに話を聞くと…
しばらく足を運んでいなかった馴染みの店に立ち寄ろうとしたものの、「いつの間にか閉店していた」というショッキングな出来事に遭遇した経験はないだろうか。
ファッション通から絶大な支持を集める東京都・渋谷の古着屋『NUDE TRUMP』(ヌードトランプ)がこの度、一時閉店するというニュースが今、ファッション業界で注目を集めている。
■渋谷の古着カルチャーの中核
00年代中頃といえば、世はまさにサロンブーム。雑誌『CHOKi CHOKi』を片手にスタイリングの勉強をしたり、おしゃれキングのコーデを必死で勉強したり、ハイセンスな古着屋をチェックした経験のあるアラサー男性は多いことだろう。
95年に渋谷に移転したヌードトランプは、雑誌やテレビ番組で使用する衣装や小道具などを数多く提供しており、ファッションフリークに限らず多方面からの支持を得ている老舗中の老舗である。
ある日、ツイッターで回ってきた投稿を見ると、同店閉店のニュースが飛び込んできた。ショックを受けた記者(私)は早速現地を訪れ、オーナーの松村逸夫氏に話を聞いてみた。
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■閉店の理由は…
突然の訪問にも関わらず、笑顔で対応してくれた松村氏。ことの経緯について話を聞くと…。
松村氏:簡単に言うと、テナント料が払えなくなったため、ここのお店を畳んでビルの6階にあるフロアで規模を縮小して再オープンすることにしました。なので今は早く在庫を処分できるよう、格安セールをやっています。
近ごろはネットオークションやフリマアプリでの買い物が主流になって、昔からの「古着カルチャー」が勢いを失っているのを感じます。僕たちの頃は「ビンテージの古着」や「レアなファッションアイテム」を着こなしているだけで周りからは尊敬されたものですが、最近は「ビンテージ」の意味自体を知らない若者も増えているようです。