「千葉県民の支え」 停電地域を救う競輪選手に現地の様子を聞いた
台風15号が関東地方を通過して2日が経過したが、未だ千葉県では停電や断水が続いている地域が多い。そんな中、ネット上ではある競輪選手のボランティア活動が大きな話題となっている。
■競輪選手ならではの
切っ掛けとなったのは、千葉県・君津市のガソリンスタンドで撮影された動画。「停電で給油ができない中、プロの競輪選手が君津市民のために頑張ってくれています」と綴られたツイートからは、ペダル式の給油装置を漕ぐ競輪選手・山賀雅仁選手の姿が確認できる。
停電でガソリンの提供が困難な中、人力で給油ポンプの役割を果たしているようだ。
関連記事:千葉県内、未だ約45万戸が停電 食料・物資も不足「生きた心地しない」
■「素晴らしい!」と感動の声
同ツイートは11日正午に投稿されるや否や、同日の16時半時点で1万5,000件以上のリツイートを記録している。山賀選手の献身的な活動に心を打たれた人からは…
「非常時に、世のため人のために何かできる人間は素晴らしい!」
「千葉県民ですけど、動画を観てとても勇気づけられました。心からのお礼を言いたいです」
「本当にありがたいです! 今日は気温が高いので、無理だけはなさらないでください」
「山賀選手の行動は、千葉県民の支えになっています。本当にありがとうございます!」
といった感謝の声が続出している。
■選手本人に話を聞くと…
しらべぇ編集部では、山賀選手本人に今回のボランティアの経緯をたずねてみた。
山賀選手:じつはココ、同級生の親が経営しているガソリンスタンドなんです。停電で給油ができないから急遽「足漕ぎポンプ」を買ったようで、同級生から「じゃあお前漕いでよ」って連絡をもらったんです(笑)。
給油用のポンプを漕ぐのは初めての経験で、10リッターを入れるのに大体20秒から30秒くらいかかりますね。合間合間で休憩を挟みつつですが、(16時半時点で)1,400リッター以上給油しました。
台風で屋根が吹き飛んでしまった家もあるし、停電も続いて大変な状況が続いています。でも、だからこそ皆さん力を合わせて乗り切っていきましょう!
仲間との連帯感や、助け合いの精神を何よりも大事にするのがスポーツマンシップ。山賀選手はいちスポーツマンとして、「今自分にできること」を見事に体現してくれた。