生きたネコを殺してガブリ…! 自称「呪術師」を動物虐待致死容疑で起訴
小さな生き物に対する虐待行為といえば、蝶やトンボのはねをむしって死なせてしまった幼児期の独特の残虐性を苦々しい気持ちで思い出す人も多いのではないだろうか。そして、普通の人はそのレベルより先には進まないものだ。
■「俺は黒魔術の呪術師」と男
インドネシア・中央ジャカルタ市のケマヨランという町で先月中旬、小さなネコを殺して噛みつき、むしゃむしゃと食べる男の様子を撮影した動画が配信され、世間を震撼させた。
警察が男の身元を突き止め身柄を拘束したが、「バンテン州に伝わる黒魔術の呪術師だ」と名乗るなど奇妙な発言があり、14日間にわたる精神鑑定が必要だとして男の身柄は東ジャカルタ地区の国立警察病院へと送られた。
その後、この男をめぐり当時の様子がいろいろとわかってきた。ある市場に現れるも男は売り場の人々に冷たくあしらわれて立腹。その後、小さなネコを殺すと抱き上げ、その体にガブリと噛みつき食べ始めたという。
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■虚言を重ねる男に厳罰を望む声
「ネコだとは知らなかった。毛がふさふさしているからウサギだと思い、食べた」と釈明したかと思えば、「生きたネコを食べるのは厄除けのため。『Debus』と呼ばれる伝統的な儀式だ」とも主張した男。警察は発言がコロコロと変わるこの男を動物虐待致死容疑で正式に起訴した。
インドネシアではこれまで動物虐待行為を働いた者を重い刑で罰したことはなく、たとえ殺しても最大で懲役9ヶ月で済んでいた。ところが、このたびの事件では人々から厳罰を望む声があがっている。動物保護法改正のきっかけとなる可能性をも秘めているようだ。