「じゃないほう芸人」との呼び名も コンビ内格差を気の毒に思う割合は…
とくに漫才は掛け合いを要するため、お笑い芸人ではコンビやトリオで活動するグループが多い。ダウンタウンの松本人志・浜田雅功やとんねるずの石橋貴明・木梨憲武のように、2人とも売れている場合もあるが、片方だけに人気が集まる場合もある。
■「じゃないほう芸人」という表現も
コンビやトリオの「スターではないほうの芸人」を呼ぶ、「じゃないほう芸人」という厳しい言葉も一般的だ。たとえば古くは、ツービートの「たけしじゃないほう」は、ビートきよし。ピースの「芥川賞じゃないほう」は綾部祐二…といった形だ。
もちろんコンビとしての仕事も多い場合があるが、それでも出てきてしまうコンビ内格差。視聴者やファンにも伝わっているだろうが、世間はこうした格差にどのような印象を抱いているのだろうか。
■3割が「気の毒」
しらべぇ編集部が、全国20〜60代の男女1,589名を対象に調査したところ、全体の28.5%が「コンビ内の格差を気の毒に思ったことがある」と回答した。
男性より女性のほうが共感能力が高いためか、男性では24.7%にとどまったのに対して、女性は32.2%がコンビ内格差に同情的であることもわかった。
■30代女性は同情的
この調査結果を男女年代別で見てみると…
すべての世代で女性が男性を上回ったが、もっとも割合が高かったのは30代女性で36.5%。60代女性は35.4%で続く。男性は20代から50代にかけて上昇傾向だが、60代では18.7%と大きく下がり、全体最下位となっている。
「じゃないほう芸人」という言葉自体は比較的新しくても、従来より見られた現象ではあり、ビジネスなどでの経験も豊富な60代男性は、「そういうものじゃ」と感じているのかもしれない。
■フリーランスは悲哀がわかる?
今回のデータを職業別で検証してみると、興味深い傾向も見えてきた。
もっと割合が高かったのは、フリーランスの人たちで38.1%。大きな組織に属さず、自分の専門性で食べていく仕事であり、世間からの毀誉褒貶や格差に敏感なのかもしれない。
一方、社会経験の少ない学生(11.1%)や安定した公務員(17.8%)は、そもそも格差を実感しづらい可能性もある。