三つ子の次男を床に叩きつけ殺した30歳女性 実刑判決に擁護の声が相次ぐワケ
生後11カ月の三つ子の次男を床に叩きつけて死なせたとして、傷害致死の罪に問われた愛知県豊田市の女性(30)が15日、懲役3年6カ月(求刑懲役6年)の実刑判決を言い渡された。
執行猶予なしの判決だったが、女性の過酷な育児の実態が判明すると、ネット上では擁護の声が相次ぐ事態になっている。
■三つ子育児で疲弊 次男を死なせる
判決によると、問題の行動が起こったのは昨年1月11日午後7時頃。被告は自宅にて、次男を畳に2回叩きつけ、脳損傷により死なせた。被告は犯行時、うつ病の状態にあったが、責任能力があったと認定された。
女性は不妊治療のすえに三つ子を授かり、出産。しかし、新米ママが同時に3人の幼子を育てるのは想像以上に過酷で、毎日最低24回の授乳を行ない、睡眠時間は1時間程度に。また、実家は自営業で頼ることができず、 ミルクの吐き戻しが多い次男に頭を悩ませていたという。
そして、いわゆる育児ノイローゼの状態になった女性は、自らのことを「他の2人と同じように愛せない私はひどい人間だ」と追い詰めた。
■オンライン署名が加熱
このような状況を受け、オンライン署名収集サイト「change.org」では、「豊田市のみつご虐待死事件の母親が子育てしながら罪を償えるように、執行猶予を求めます」というページが作成。20日17時時点で、すでに2万人以上の賛同が集まっている。
たしかに、三つ子の育児は想像以上に過酷だろう。子供たちが同じタイミングで授乳させてくれるとは限らないし、オムツ替えの時間だって異なるはず。そう考えると睡眠時間が1時間だったことも、決して誇張ではないはずだ。