自分が殺人を犯したら死刑になっても仕方ない? 日本人の死刑支持を深掘りしてみると
今年7月、地下鉄サリン事件などを引き起こした元オウム真理教信者ら13名の死刑が執行された。
一度に行われた死刑としては戦後最大規模ということもあり、諸外国からは批判の声も上がったが、国内では一部メディアを除いて大きな反対は見られなかった。死刑を支持する国民感情が根強いためと考えられる。
実際、しらべぇ編集部の調査でも、「自分の大切な人が殺されたら、犯人を死刑にしてほしい」と考える人の割合は、8割に迫った。
■自分が加害者になった場合は?
ここで気になるのは、自分が加害者になって殺人罪で告訴された場合にも、死刑を受け入れるかどうかだ。そこで、全国20〜60代の男女1,363名を対象に調査を実施した。
「自分が殺人を犯したら死刑になっても仕方ない」と答えたのは、全体の68.8%。男性は68.4%、女性は69.3%で女性でほぼ男女差は見られない。
■男性より女性の割合が高いが
今回の調査結果を男女・年代別で見てみると…
60代を除くすべての年代で、女性が男性を上回っている。とくに40代では7.1ポイントの差が開いた。一方で男性は60代が突出し、8割を超えた。
こうして見ると、日本人の死刑支持は、単に被害者となった場合を想定したものではなく、殺人を犯してしまったときの償い方としても、広く認識されていると言ってよさそうだ。