老人ホームで看護師らが寝たきり男性に「死ね」 暴力ふるう凄惨な現場に非難相次ぐ
愛知県北名古屋市の老人ホームで、施設の看護師と介護士の女性2人(いずれも60代)が入所している90代男性に暴力や暴言を繰り返していたことがわかった。
寝たきり状態の男性に対する残酷な行為の数々に、ネット上では怒りの声が相次いでいる。
■「死ね」「くそじじい」
女性らは男性の顔を叩くなどの暴力や、「死ね」「くそじじい」といった暴言を繰り返していた。男性は今年7月に入所したばかりの「要介護5」の寝たきり状態で、おむつ替えなどの介助中に起こっていたという。
『CBCテレビ』によれば、施設内で撮影された動画や音声記録で女性らは「なんでこんな汚い顔にマスクつけてないの」「動くな」と暴言を吐いており、男性は「痛い痛い」と訴えている。
女性2人は、施設側の聞き取りに対して「うるさいのでやった。行き過ぎたことをした」と反省している。施設は女性2人を厳重注意し、担当から外して再発防止を図るとしているようだ。
■「嫌なら介護士なるな」「我慢しながら低待遇で頑張っている」
報道を受け、『Yahoo!ニュース』やツイッターでは女性2人に対して批判の声が相次いだ。何かとストレスが蓄積され、不満の行き場が難しいといわれる介護の現場だが、とはいえ暴力や暴言をいう手段でそれを解決するのは許されない。
「厳重注意だけ? 懲戒解雇で当然だと思いますが、ストレスが溜まったら弱者に暴力を振るってもよいんですかね?」
「私も自宅介護の経験があるが、ものすごいストレスがかかる事は良く分かる。だけど、赤の他人の入所者に暴力を振るっちゃいかんでしょ。そうなる前に転職しなきゃだめだよね」
「お前も介護してもらう側にいずれはなるんだぞ、嫌なら介護士なるな、やめろって思う」
一方で、このような意見も。
「もちろん暴力や暴言はいけない でも、利用者側からの暴力や暴言は問題にならず、経緯も調べないで職員側だけが問題になるのはおかしい 身内に介護の仕事をしているのがいるが、利用者からの暴言はあまりあるものがあり、職員はそれを我慢しながら低待遇で頑張っている ちゃんと経緯を確認して判断しないと介護の仕事をする人は減り続けますよ」
■親族の介護経験がある人は…
親族の介護を経験したことがあるという人からは、女性2人や介護の現場について同情の声もあがっている。
しらべぇ編集部が全国20〜60代の男女に「親族の介護経験」について調査したところ、およそ2割が「経験アリ」と回答。現状では5人に1人ほどだが、今後よりその割合は増えていくことが予想される。
どのような理由があれ、暴力や暴言が許されることはない。これからますます需要が高まる介護だが、水面下で同じような出来事が起こっていないことを願いたい。