高年収者ほど「週休3日制」に反対? 「水曜日休めたらどれだけいいか…」との声も
働き方改革が進む中で、休日のあり方にも改革の目が向けられている。松下電器産業(現パナソニック)の創業者・松下幸之助が昭和40年に導入して以来、当たり前のものとなった「完全週休2日制」だが、一部のベンチャー企業ではその上をいく「週休3日制」を導入し始めているのだ。
では実際のところ、「週休3日制」を望む割合はどれほどのものなのだろうか。
■約6割が「週休3日くらいがちょうどいい」
しらべぇ編集部が全国の20~60代の男女1477名に調査を行なったところ、「週休3日くらいがちょうどいいと思う」と答えた人は全体の57.5%。6割に迫る結果となった。
取材班が、この考えを持つ人に話を聞くと…
「あくまでうちの会社の話ですが…うちはとにかく無駄な仕事が多いんです。稟議書を通すために何人にもチェックさせるとか、どれだけ少額であっても外注先に必ず値引きを要求する暗黙の了解があって、そのために社員が何時間、ひどいときには何日も動くとか。
正直、どれも無駄な仕事で、利益どころか損してるだけなので、もし水曜日休むことになると、そういうのもなくなるのかなあと思ったりしますね。自分としても、水曜日休めたらどれだけ生活に潤いが出ることかと思いますし」
とのこと。無駄な仕事をなくせば、たしかに3日休んでも成り立つ会社もありそうだ。
■公務員と学生の反応に差が
職業別にみていくと、週休3日に賛成な人がもっとも多いのが「公務員」。安定の象徴とされる彼らだが、部活動の指導などで土日がなくなってしまう中学・高校の教師を筆頭に、意外にもブラックな職場環境であることも多い。
一方、もっとも数値が低かったのが学生たち。まだ本格的に働いていないため、「週休2日で十分でしょ」「ガンガン働いて稼ぎたい」となるのだろう。
■高年収層は仕事好きな人がやはり多い?
年収別でみていくと、1000万円以上稼ぐ高年収層がもっとも該当率が低い結果に。「仕事が好きだから働く、だからこそ稼ぐことができる」人にとって、休みの日が増えるのは必ずしも嬉しいことではないのかも。
とはいえ、それでも過半数は「週休3日」に賛成しているようだ。
「週休3日制」を導入するには、さらに業務の能率をアップしていくことが大前提。働く人、ひとりひとりが「生産性」というものについて考えていく必要があると言える。