核実験の中止など対話路線にシフトした北朝鮮 それでも日本人はミサイルに不安感
韓国と歴史的な首脳会談を行なった上、核実験や弾道ミサイル発射の中止宣言をするなど、平和に向けた動きを加速させている北朝鮮。
その行動を評価する声もあるが、日本はミサイルの「標的」にされている状態であり、兵器を放棄したわけではないため、その存在が脅威であることに変わりはない。
安倍総理は平和に向けた対話路線に一定の評価を与えているものの、経済制裁は継続する意向を示している。
■北朝鮮のミサイルに不安を感じる?
2017年は運用開始から初めて、北海道・本州へのミサイル着弾を警告する「Jアラート」が鳴るなど、「平和」を揺るがす事態が続き、国民に不安が広がった。
しらべぇ編集部が全国の20代~60代に北朝鮮のミサイルについて調査を実施したところ、「不安を感じる」と答えた人は56.8%。
やはりかなり多くの人が、ミサイルについて不安を感じているようだ。
■中高年に危機感
年代別に見ると、ある傾向が。
年齢を重ねるごとに割合が上がり、60代は65.2%が「不安」と回答している。中高年は直接的な戦争を経験しているわけではないが、親が経験者であることが多く、体験談などを聞かされてきた世代。
その悲惨さなどを十分理解しているだけに、ミサイルが飛来する可能性がある現在の状況に、不安感を覚えるのかもしれない。
■不安を感じている人の声は
北朝鮮のミサイルに不安を感じているというBさんに聞いてみた。
「北朝鮮は核実験と弾道ミサイル発射の中止を明言していますが、結局ミサイルを保持していることには変わりがなく、核兵器も保有している可能性があるって話ですよね。
拳銃をこちらに突きつけた状態で平和を主張されても、いつ暴発するかわからず、不安です。万が一ミサイルで首都圏や原発などを攻撃されたら、日本は大混乱に陥る。日本政府にはそうなる前に、しっかりとした対策を立ててほしい」
北朝鮮が対話路線に転じたとことは歓迎すべきだが、額面通り受けとるのは時期尚早との声が根強い。ミサイルで攻撃される可能性がゼロとはいえないだけに、事態を注視する必要があるだろう。