ちびっこ相撲、「お達し」により女児を排除 「酷すぎる」と再び炎上へ
しらべぇでも既報の、土俵上で倒れた市長を救護するために土俵にあがった観客の女性に対し、不適切なアナウンスがなされた問題。このことをきっかけに、土俵の「女人禁制」の伝統をめぐって、激しい議論が巻き起こっている。
「女人禁制」について見直されるかと思いきや、子供の夢を潰す残酷な事案が報じられ、騒然となっている。
■ちびっこ相撲で突如、女児の参加認められず
静岡県駿河区で8日に行われた、大相撲春巡業の富士山静岡場所で、力士が土俵上で子供に稽古をつける「ちびっこ相撲」において、毎年参加していた小学生の女児の参加が、今年は認められなかったことを中日新聞が報じた。
報道によると、春巡業の4日前になって、日本相撲協会から主催者側に「ちびっこ相撲に女児を参加させないように」と要請があったという。
春巡業直前というタイミングについては「巡業部長の交代が理由のひとつ」とされており、巡業部長は3月の大相撲春場所中に「年齢に関わらず女性を土俵にあげないように」という通達も出していた。
これにより、8日のちびっこ相撲への女子児童の参加は認められず、男子児童のみ約20名が参加。富士山静岡場所では、少なくとも昨年までの3年間は女子児童も土俵にあがっており、今年も女子児童が5名ほど参加する予定だった。
同誌の取材に対し、参加を認められなかった女子児童は…
「ずるいと思った。私も上がって、力士と稽古したかった」
と、コメントしている。
■ケガをしたケースがあったから?
また報道によると、日本相撲協会の広報部は今回の事案について…
「これまでちびっこ相撲で女の子が土俵にあがったことはあった。しかし、ケガをしたというケースがいくつか報告され、今回は『女の子の参加は遠慮いただきたい』と伝えた。今後の巡業でも、同じような対応になると思う」
と、説明しているという。
■「酷すぎる」Twitterは再び大炎上
舞鶴市での不適切アナウンスの騒動を受けて、「女人禁制について、時代に沿った形式に見直されるのでは?」という淡い期待が寄せられていただけに、今回の事案はかなり衝撃的。
再び「差別的だ」とする怒りの声が相次いでいる。
今度から今まで巡業ちびっこ相撲で参加できてた女の子が、土俵に上がれなくなったって意味がわからない。それは酷すぎる。その子達が心に負った傷どうする気なの?
— かぷちゃん (@cappuccino_chan) April 12, 2018
女児がちびっこ相撲の土俵にも上がらせてもらえないような日本では、女児は夢なんか持てないよ。女だからやめなさいって取り上げられるものがありすぎる。
— 絢辻かなた (@kanata_ayatsuzi) April 12, 2018
ちびっこ相撲女児土俵に乗れない問題。何が嫌かって、去年までは男児も女児も性別に関わらず土俵に乗れていたのだよ。今年は女性が土俵に乗れないとか盛り上がったから、バックラッシュとして子供も乗れなくなった。今年から出来た伝統を目撃してるのよ俺ら。許しがたい。
— 星色☆味噌maxドロップ (@miso_max) April 12, 2018
静岡のちびっこ相撲で土俵に上がれなかった焼津市の女の子、小学二年から相撲を始め夢は世界大会で優勝すること。なぜ直前になって女の子は遠慮してなんてことになったのか、私には理解できない。
「相撲は好き。やるだけ強くなれるし、これからも続ける」
同じ小学校出身のおばちゃんは応援するよ— 村井理子 (@Riko_Murai) April 12, 2018
相撲協会へのバッシングの一方で、「性別」によって努力や目標、楽しみを奪われてしまった女子児童たちの、心の傷を心配する声も。
また、相撲協会の「伝統」を振りかざす姿勢を疑問視する声もあり、今回の事案によって、相撲協会への不信感にさらに拍車がかかったと思われる。